BLOG

ブログ

【新シリーズ】ドクターレシピ的世界の朝ご飯 〜その1:スイス編〜

  • 2016/04/01
  • カテゴリー :
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今日から4月。新生活を迎える方もそうでない方も、新たな気持ちでスタートしたいですよね!1日の活動を元気よくスタートさせるためにはきちんと朝食を摂ることが大事です。今回はそんな朝食について一度見直してみましょう。

ライフスタイルが異なれば朝食のスタイルも人それぞれ異なるもの。ましてや世界に目を向ければ実に様々な朝食メニューが存在します。しかし、朝食を食べることが健康にいいことは世界共通の認識です。

朝食をきちんと摂る食生活では、朝食を抜く場合と比べて肥満になりにくいと言われています。これは朝食を抜くこと自体が体重増加につながるわけではなく、抜くと過剰に空腹になった結果余計に食べてしまうことが主な原因です。結局これは以前お話したなぜ夜中に食べると太るか、の論理と同じで朝食をきちんと摂ることによって自然と健康的な食生活になるというわけですね。

また、朝食にタンパク質を25g〜35g摂取すると食欲が抑えられ、体重減少につながりやすいというデータがあります。ダイエットが気になるという方は、「高タンパクな朝食を摂る」のがおすすめです。

忙しくて朝食を抜いてしまう方も、ちょっと早起きして朝食を摂ってみようかな、と考え直してみませんか?ただ、朝食のメニューはついマンネリになりがち。そこで、メニューのラインナップが増えて朝食が楽しみと思っていただけたらいいなぁと思い、これから比較的高タンパクで健康的な世界の朝食メニューをピックアップして、「ドクターレシピ的世界の朝ご飯」としてシリーズでご紹介していこうと思います!

早速ですが初回の今回は「スイス」の朝食を。スイスは初めて海外旅行で行った個人的に思い出深い国ですが、ハイジのイメージ通り乳製品を使った料理が多い印象です。

その中でも朝食として親しまれている「Muesli(ミューズリー)」を今回ピックアップしたいと思います。Muesliはオーツ麦に牛乳あるいはヨーグルトをかけ、さらにドライフルーツやナッツなどを加えたレシピです。

オーツ麦は日本ではあまり馴染みがない穀物ですが、食物繊維やタンパク質が豊富で、海外ではボディビルダーやアスリートにも愛用されています。グラノーラも実は同じオーツ麦より作られますが、ミューズリーはグラノーラよりも低カロリーで、最近ではダイエット食としても注目されつつあります。

私はギリシャヨーグルトとケフィア(ケフィアについてはこちら)を1:1で混ぜてオーツと合わせ、一晩寝かす「overnight Muesli」がお気に入り。ささっと食べられるので忙しい朝にもおすすめです。ベリー類とオメガ3を豊富に含むフラックスシードやくるみを合わせれば、美肌効果抜群の朝食になりますよ!

 

<美肌ミューズリー>IMG_0427

○材料(1人前)

・オーツ麦 30g

・ヨーグルト150g(ギリシャヨーグルトだとなおよい、お好みでケフィアでも可)

・ブルーベリー、ラズベリーなど 適量

・フラックスシード(ごますりで粉砕) 10g ※なければくるみやアーモンドなど

○作り方

1、オーツ麦とヨーグルトを混ぜ、そのまま冷蔵庫で一晩寝かせる

2、翌朝粉砕したフラックスシードとベリー類を上に乗せてできあがり。全体を混ぜて召し上がりください

(1人前:260kcal、タンパク質21.0g、脂質3.6g、炭水化物32.2g、食物繊維6.2g)

 

参考文献:

Duboisl L, et al: Breakfast skipping is associated with differences in meal patterns, macronutrient intakes and overweight among pre-school children: Public Health Nutr. 2009,12(1)19-28

Kobayashi F, et al:Effect of breakfast skipping on diurnal variation of energy metabolism and blood glucose: Obes Res Clin Pract. 2014,8(3)201-98

L B Bauer,et al: A pilot study examining the effects of consuming a high-protein vs normal-protein breakfast on free-living glycemic control in overweight/obese ‘breakfast skipping’ adolescents:International Journal of Obesity,2015,39,1421-1424

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

こちらの記事も読まれています!

糖化と運動
運動が糖尿病のリスクを軽減することは広く知られています。同様に、運動が抗糖化対策になることもこれまでの報告で明らかになっております。実際に、同じ年齢のアスリートは、運動習慣のない人とCMLなどの老化物質AGEsの量が21 […]
糖化を抑える食事法
食べ物や調理法の次は、食事そのものをどのように工夫すると、糖化は抑えられるのでしょう。これまでの報告で分かっていることは次のようなことです。 野菜を先に食べる GI値の低いものを食べる(精製した炭水化物は控える) レモン […]
糖化と睡眠
日本人は海外と比較すると圧倒的に睡眠不足だと言われます。睡眠不足は身体にどう影響を及ぼすのでしょうか。 まず、統計学的に睡眠時間と相関しているのが分かっているのが肥満です。睡眠時間が短いと、肥満になる傾向があります。この […]
お酒は糖化にどう影響する?
ビール、ワイン、日本酒・・・ お酒の種類は様々ありますが、いずれもアルコールです。実はアルコールこそが糖化ストレスの引き金となります。アルコールは化学構造式的に「アルデヒド基」を含みます。糖化の犯人は、この「アルデヒド基 […]
アンチエイジングな調理法
糖化対策のひとつに、おすすめの調理方法があります。それは「低温調理法」です。 低温調理とは、一言で言うと、お肉などのタンパク質が変性しない低い温度(40〜65℃くらい)で調理すること。通常茹でたり焼いたりするとタンパク質 […]
糖化と肌の関係
皮膚における糖化ダメージは、見た目が老化に大きく関連してきます。具体的には「しわ」「たるみ」「ごわつき」「くすみ」「シミ」といったエイジングサインを促してしまうのです。   このことを少し詳しく説明したいと思い […]