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季節によって使い分けるオーダーメイドの化粧品

  • 2018/03/16
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こんにちは。暖かい日が増えていよいよ春もすぐそこですね。

さて、先日、花粉症には保湿でバリア機能を高めることが大切ということをお話ししましたが、具体的にどうすればいいのかという声をいただいたので、今日は普段の化粧品を変えずに有効成分をプラスする、といういわば「オーダーメイド化粧品」についてご紹介したいと思います。

ここで言うオーダーメイド化粧品は、材料を揃えて一から化粧品を作ることではありません。今ご自分がお持ちの化粧品にその時々に必要な有効成分を原液美容液としてプラスするということです。ブランドでは、例えば「チューンメーカーズ」が日本では知られています。

花粉症の場合、バリア機能を高めるために特に必要となるのが「セラミド」と「EGF」です。セラミドは、本来皮膚の角層にある潤い成分で、EGFは肌の細胞の成長や増殖の調整に関係するタンパクです。海外の研究で、このセラミドとEGFを配合した保湿剤が、角質のバリア機能を改善するということが分かり、その有効性が注目されています。

花粉症の場合、アレルゲンによって肌のバリア機能が低下するだけでなく、眼の周りなどを掻いてしまうことでさらに摩擦を作ってバリア機能にダメージを与えるという負の連鎖に陥ってしまうことが少なくありません。その悪循環を断ち切るためにもしっかりと保湿を行う必要があるのです。

なかなかセラミドとEGFの両方が配合された化粧品はありませんし、あっても高価な場合がほとんどです。それに今使っている化粧品があるのにわざわざ買い足すのはもったいない…そんな方は、これらの有効成分を原液で買って、お手持ちの化粧品と一緒に使うのがおすすめです。

私もこの冬からこのふたつの美容液を(気分によってはフラーレンやヒアルロン酸を追加したりして)、手持ちの化粧品に混ぜて使っています。よくどこの化粧品を使っているのか聞かれますが、友達にお土産でもらった韓国のものやドラッグストアで売っているようなものが多いです。化粧品はブランドよりも何の成分が入っているかで決めた方が無駄な投資をしなくて済みますよ。ぜひ、バリア機能を高める「一工夫」、実践してみてください。

参考文献:

Shim JH et al: Moisturizers are effective in the treatment of xerosis irrespectively from their particular formulation: results from a prospective, randomized, double-blind controlled trial.J Eur Acad Dermatol Venereol. 2016 Feb;30(2):276-81

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