- 糖化と運動
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最近久しぶりに実家に帰省し、めちゃくちゃ規則正しい生活を送りました。朝は7時起床、夜は12時には就寝。調子いい日は近所を散歩。完全に元気なご老人の生活です(笑)。
そんな私も、大学生のときは遊んでばかりで寝るのが2時、3時が当たり前でした。夜更かしは、身体に大きな負担がかかります。若いうちは夜更かししても翌日なんとかなったりするものですが、実は老化が進行したり、前立腺がんや乳がんのリスクが上がる、ということが言われています。
夜更かしの影響はそれだけではありません。それはダイエット。これまでも、睡眠と肥満には深い関係があると言われ、様々な研究が行われています。特にアメリカでは肥満が社会的問題なので、この手の研究にはみな興味があるのですね。
例えば、習慣的に睡眠時間が6.5時間未満の夜更かしの人では肥満傾向にあることが分かっています。しかもこの結果は摂取カロリーに関係なく、食生活の質の変化が関わっているとのこと。
「食生活の質」についてもう少し詳しく調べると、他の研究で、睡眠不足と肥満には2-AGという、食欲の中でも食べることで得られる「快楽」に関わるシグナルが関係するという報告もあります。夜更かしによって睡眠時間が不足すると、本来、夜中は低いレベルの2-AGが通常より高いレベルで分泌され、食べる快楽を強く求めて食欲が増し、よりカロリーの高いスナックに手を伸ばしてしまうというメカニズムです。
日本は世界の中でも睡眠時間が最も短いと言われています。しかしアメリカのように肥満問題がそれほど深刻でないため、肥満よりも睡眠不足による経済的損失(生産性の低下や交通事故など)の方に目を向けられがちです。
いくつか論文を読むと、だいたい「睡眠不足」とは6.5時間未満(厳しいものだと7時間未満)を指すことが多いです。ご自分の睡眠時間は最近いかがでしょう?もちろん時間だけでなく睡眠の質も大事です。私は今まで適当なTシャツ(I♡NYと書いてあるもの)をパジャマ代わりにして寝ていたのですが、最近母からもらったコットンのパジャマに替えて、明らかに今までよりもぐっすり寝られるようになりました。改めてパジャマで寝るって大事なんだなぁと実感しております。他にも何か快眠グッズなどあればぜひ教えてください(笑)!
参考文献:
Kelly G, et al:Associations Between Sleep And Circadian Timing With Measures Of Obesity, Diet And Exercise Among Healthy Adults:online supplement of the journal Sleep: ISSN 0161-8105
Erin C, et al: Sleep Restriction Enhances the Daily Rhythm of Circulating Levels of Endocannabinoid 2-Arachidonoylglycerol: SLEEP, 2016; 39 (03): 653
OECD based on data from National Time Use Surveys.(http://www.oecd.org/gender/data/balancingpaidworkunpaidworkandleisure.htm)