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美味かつヘルシーを実現する低温調理ならではのレシピとは?

  • 2016/06/11
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以前、じわじわきているアンチエイジングな調理法として低温調理をご紹介させていただいたところ、予想以上の反響をいただきました。そんなわけで、今日は低温調理の魅力についてさらに具体的に語りたいと思います。

まず、低温調理器を具体的にどう使うのか?という質問。私が使っているAnova precision cookerですが、見た目は筒型の形状をしています。これをたっぷり水を入れた鍋に設置します。次にスクロールして温度を調節し、スタートボタンを押すと、自動的に内蔵されたスクリューが回転することで熱を発し、設定した温度まで調節してくれます。温度はスクリューと内蔵された温度計によって管理されているため、常に同じ温度に保たれるというわけです。

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写真で言うと、上の数字が現在の温度、下が設定温度(写真ではいずれも華氏で表示されています)、その下にうっすら見えるのがスタートボタン、青く光っているのが温度設定を行うスクロールです。

そのため、設置さえしてしまえばあとは放置で全然オッケー。この間に他の料理を作ってしまいましょう。そして最後に低温調理器から食材を出して仕上げてまとめて食卓に出すだけ、です。

おすすめの料理その1は「鶏の唐揚げ」です。唐揚げをジューシーでかつ十分に中まで熱が通った状態にするのに、低温調理はまさにうってつけです。低温調理後、片栗粉をまぶして揚げるわけですが、このときに片栗粉はついてるかついていないかくらいの最小限の量にして、揚げるというより焼き目をつけるようなイメージで少量の油で揚げます。すでに低温調理の過程で熱が通っているため見た目が唐揚げの色になったらできあがり。従来の唐揚げと比べて短時間で済むため油の量をぐんと抑えることができ、非常にヘルシーな唐揚げになります!

次におすすめの料理その2は「ローストビーフ」です。よくパーティやおもてなしのレシピとして振る舞われるローストビーフですが、せっかくの場で失敗せずに作りたいですよね。牛肉のブロックを低温調理すると、中まで均一に熱が通り、切ったときに色むらのないきれいなローストビーフを作ることができます。最後にフライパンで表面を焼くのみでオーブンも使いません。さらに応用編として温度を調節すれば、ミディアムレアやミディアムのステーキを家庭でも簡単に作ることができます。

最後におすすめの料理その3は、以前のブログでも紹介させていただいた「サーモンのコンフィ」です。コンフィの状態にするには、サーモンの場合42度〜45度で調理する必要があります。この温度を一定に保つことは、低温調理器がないと少し難しいでしょう。コンフィ自体はオリーブオイルと塩のみのシンプルな味付けですが、ソースをバジルなどのハーブソースやレモンバターソース、クリームソースなど変えればバリエーションも一気に増えます。我が家では1〜2週に1度は必ず登場する定番メニューです(笑)。

今回はこのうちの「鶏の唐揚げ」と、前回のブログで取り上げた「ささみとブロッコリー」のレシピをまとめてご紹介します。低温調理についてはインターネットで調べると炊飯器の保温機能を利用したやり方や沸騰したお湯が自然に温度が下がるのを利用したやり方など、応用は可能だと思います。簡便さの点で言うとやはりAnova precision cookerが一番かなというのが私の見解です。何度も言うように私はAnovaの回し者ではありませんよ(笑)。

 

<ドクターレシピ的鶏の唐揚げ>

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○材料(2人前)

・鶏もも肉(皮は取って食べやすい大きさに切る) 300g

・しょうゆ 50ml

・にんにく(すりおろし) 2かけ

・塩こしょう

・片栗粉 適量

・揚げ油(我が家ではグレープシードオイルを使用) 適量

○作り方

1、もも肉に軽く塩こしょうをし、下味をする。10分程度たったらジップロックにもも肉、しょうゆ、すりおろしたにんにくを入れる

2、Anovaを62度に設定し、30分〜1時間低温調理をする

3、ジップロックからもも肉を取り出し、片栗粉をつくかつかないかくらいの加減でまぶす

4、180度程度の揚げ油の中にもも肉を入れ、両面の色が変わったら取り出す

5、最後に塩こしょうを上からまぶして味を整える

(1人前:304kcal、タンパク質33.4g、脂質14.7g、炭水化物6.6g)

 

 

<ささみとブロッコリーの味噌ゴマソース>

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○材料(2人前)

・ささみ 200g

・ブロッコリー 1株

・しょうが 1かけ

<ソース>

・すりごま 大1

・味噌 大1

・砂糖 小1〜2

・ごま油 大1

・鶏ガラスープの素 小1

・しょうが 1かけ

・ぬるま湯 適宜

・ラー油(お好みで) 小1

○作り方

1、ささみは筋を取り、塩こしょうで下味をつける

2、ジップロックに下味をつけたささみとしょうが1かけを入れ、62度で1時間程度低温調理をする

3、ブロッコリーはあらかじめ茹でておく

4、ソースのぬるま湯を除く材料をすべて混ぜる。なじんだらぬるま湯を少しずつ加え、スプーンですくって線で落ちる程度の固さにする

5、低温調理したささみを取り出し、お皿にブロッコリーと一緒に載せ、ソースを上にかけてできあがり。

(1人前:237kcal、タンパク質26.1g、脂質2.3g、炭水化物11.2g、食物繊維3.4g)

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