- 糖化と運動
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肌がきれいになりたい、いつまでも若々しくいたい!というのは誰もが願うことですよね。そのためアンチエイジングと書かれた高価なクリームを買った、エステを受けた、という経験がある女性はきっと少なくないと思います。
けれど、睡眠についてはどうでしょう?実は高価なクリームやエステよりも、しっかり良質な睡眠を取る方が美肌やアンチエイジングへの手っ取り早い近道なんですよ!
美肌やアンチエイジングだけではありません。不眠が続くと、高血圧や糖尿病などの生活習慣病のリスクが増えたり、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患の増悪因子にもなってしまいます。たかが睡眠と思うことなかれ、です。
人間にはサーカディアンリズムといっていわゆる「体内時計」を生まれながら持っています。体内時計のおかげである一定の時間になると私たちは眠気を感じます。海外旅行に行ったときや当直・夜勤などによって眠れなくなってしまうのは、体内時計との間にずれが生じるためです。
しかし、そうでなくても本来寝る時間になっても寝られない、ということは誰もが経験したことがあると思います。そんなときにみなさんはどんな方法を試したことがありますか?心地よい音楽を聴く、ストレッチをするなど、リラックスできるような方法を取ることが多いのではないでしょうか?
それはとても自然なことで、サーカディアンリズムは自律神経やホルモンなどにも密接に関係していて、ストレスなどの精神状態が大きく睡眠に影響を与えます。そして、一見無関係に思える食事も、実は睡眠と大きく関係があるのではないかと、近年研究が進んでいます。
今回ご紹介する論文報告は、睡眠には
・食物繊維
・飽和脂肪酸(主に肉に多く含まれる脂質)
が深く関係している可能性がある、というものです。具体的には食物繊維の摂取量が少ない、または飽和脂肪酸の摂取量が多い食事の場合、眠りにつくまで時間がかかるという結果でした。すなわち、良質な睡眠には食物繊維が「Good」、飽和脂肪酸が「Bad」ということになります。
なんだかすごい発見にも聞こえますが、実は何も新しい発見ではありません。これは結局のところ、
「腸内環境が改善するとよい睡眠を得られる」
と言い換えることができるからです。以前のブログできのこが腸内環境をよくするという内容のことを書きました。きのこも食物繊維を多く含みます。食物繊維は腸内細菌のうち善玉菌のエサになって善玉菌を増やしたり、便のかさを増やすことで有害物質を吸着して排泄したりすることで腸内環境を改善します(これをプレバイオティクスと言います)。
一方、飽和脂肪酸は肉などの動物の肉などに多く含まれますが、腸内細菌のうち悪玉菌を増やし、炎症反応を引き起こすことがマウスの実験で報告されています。
てことは・・・。そうです。プロバイオティクスが良質な睡眠に貢献する、という報告ももちろん過去にあります(笑)。
今回の論文では食物繊維と飽和脂肪酸に焦点を絞っていますが、良質な睡眠には腸内環境が大きく関わってくるということは明らかなようです。
腸内細菌は夜に活動的になると言われており、プロバイオティクスであるヨーグルト、ケフィアは夜に摂取するとより効果的ですよ。
そこで、我が家お気に入りのデザートをご紹介します。といってもただブルーベリーをギリシャヨーグルトにディップして凍らせるだけ(笑)。けれどとても低カロリー、かつブルーベリーに含まれるアントシアニンには強い抗酸化作用があり、プロバイオティクスで良質な睡眠を得られるだけでなく抗酸化作用による美肌効果も期待できます!私は作っては食べる毎日で、ディップするのがかなり上達しました(笑)。ダイエット中にもおすすめです。ぜひお試しあれ。
材料(ブルーベリー約30個分)
・ギリシャヨーグルト 80g
・ブルーベリー 30個
できるだけヨーグルトを多くからめるようにしてディップし、クッキングシートを敷いたお皿にくっつかないように並べて凍らせてください。
(10個で:24kcal、タンパク質2.6g、脂質0g、炭水化物3.6g)
参考文献:St-Onge MP, et al; Fiber and saturated fat are associated with sleep arousals and slow wave sleep: J Clin Sleep Med, 2016;12(1)
参考文献:Robert Caesar, et al; Crosstalk between Gut Microbiota and Dietary Lipids Aggravates WAT Inflammation through TLR Signaling; Cell Metabolism, 2015, 22(4)658-668
参考文献:Wong RK, et al; Melatonin regulation as a possible mechanism for probiotic (VSL#3) in irritable bowel syndrome: a randomized double-blinded placebo study; Dig Dis Sci, 2015,60(1)186-194