- 糖化と運動
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最近、スーパーフードが日本でも注目されています。スピルリナ、チアシード、ゴジベリーなどなど。どれかは聞いたことはありますよね?実際に使ったことがあるという人もいるでしょう。
日本スーパーフード協会によると、スーパーフードとは
「栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。
あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。」
と定義づけています。栄養面で優れていればスーパーフードと言えるため、どの食材をスーパーフードと呼ぶか、その線引きはやや曖昧です。
しかしスーパーフードには聞き慣れないカタカナの食材が多いですよね?そして「スーパーフード」という名前のインパクトの割には実際に何がどう身体いいのか分からない、漠然とヘルシーな食材、そんな認識の人が多い気がします。
ここでひとつ、忘れてはならない元祖「スーパーフード」があります。それは何でしょう?
それは「卵」です。
昔から「栄養価の優等生」と言われてきた卵。しかし、卵黄にはコレステロールが多く含まれているとの理由でたくさん食べてはいけない、食べても1週間に2〜6個まで(諸説あり)というのがこれまでの常識でした。実際、卵1個につきコレステロールは214mg含まれており、1日の推奨摂取量(およそ300mg)の70%程度を占めることになります。
コレステロール値が高いと動脈硬化、心臓病などの生活習慣病の原因となるため、たくさん卵を食べることによって血中のコレステロール値が上がり、ゆえに健康によくないと考えられていたのです。
しかしこれまでの研究で、1日に1 〜2個の卵を摂取しても血中のコレステロール値に悪影響を与えないということが分かりました。
コレステロールにもHDL(善玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールがあります。報告では、1日に1〜2個の卵を食べた人のほとんどはHDLコレステロールの値が上がり、LDLコレステロールの値については一部の人はわずかに上昇したものの、残りの人は変わらなかったという結果でした。
高コレステロール血症の一部には遺伝性のものがあるため、親がコレステロールが高いという人はもしかしたら卵をたくさん食べたらコレステロールの値が上がってしまう可能性があります。しかし、LDLコレステロール値が上がった人をよく調べてみると、1つひとつのコレステロールの大きさが大きくなっただけで、数については変わらなかったという報告もあります。コレステロールは大きさが小さい方が動脈硬化などのリスクになるため、やはり卵を1日に数個食べても危険は少ないと考えられます。
ただし、すでに糖尿病を持っている人は、卵をたくさん食べると心臓病のリスクが高まると言われています。糖尿病の人は注意してください。
卵がスーパーフードに値するのは、抗酸化作用のある「ルテイン」や「ゼアキサンチン」などが豊富に含まれているからです。実際に1日に1〜2個卵を食べた人ではこれらの血中値が上昇したという報告もあります。
そして忘れてはならないのが「タンパク質」。卵1個につき約6.5gのタンパク質、しかもアミノ酸スコア100のバランスよいタンパク質が摂取できます。私は毎朝卵2個使ってオムレツにして食べています。日によって中の具材や味付け(ハーブなど)を変えているのでまったく飽きません。
オムレツだけでなく、卵は色々な食べ方がありますよね。AGEの点で言うと、最もAGEが高い食べ方は目玉焼きです。できればスクランブルエッグやオムレツ、ポーチドエッグなど他の調理法で食べるといいですよ(AGEって?と思った方はこちらをどうぞ)。
そんな卵料理で今回ドクターレシピとしてご紹介するのは「煮卵」です。日持ちがするので一度に何個かまとめて作って、色々な料理に添えて食べることができてとても重宝しています。ポイントは八角。八角は中国のスパイスのひとつですが、AGEを抑える効果もあります。風味がよくなっておすすめです。
○材料(作りやすい分量)
・卵(室温に戻しておく) 6〜10個
<つけ汁>
・水300ml
・酒
・醤油 50ml
・酒(あれば紹興酒) 大2
・砂糖 大3
・八角 数個
○作り方
1、沸騰したお湯(分量外)に室温に戻した卵をおたまなどを使って割れないようにそっと入れ、5分30秒茹でる。茹でたらすぐに冷水にとって殻をむく。
2、つけ汁の材料をすべて鍋に入れてひと煮立ちさせ、火をとめて容器に移す。
3、2に1の卵を入れて一晩以上浸けておく。
(1個当たり:98kcal、タンパク質8.4g、脂質6.5g(うち飽和脂肪酸1.8g)、炭水化物0.2g)
参考文献: